「ひょうごニホンジカ推進ネットワークの発足にむけて」設立総会あいさつ文

2015年5月26日「ひょうごニホンジカ推進ネットワーク」が発足しました。

兵庫県では、鹿関係のさまざまな事業者様と連携して、「まるごと1頭」の活用をめざしていくことになりました。

設立総会の挨拶文(全文)です。


本日は、皆さまお仕事でそれぞれ大変お忙しいなか、貴重な時間を割いて、設立総会にご出席いただき、厚く御礼申し上げます。

 

宝塚市で鹿肉料理の普及に努めております愛deer料理教室代表の林でございます。設立総会の開催にあたりまして、設立発起人を代表して、一言ご挨拶を申し上げます。

 

皆様ご承知のとおり、兵庫県では以前からシカによる農林業被害や生活環境被害、森林生態系への被害が深刻な状況にあります。

 

そのため、増えすぎたシカを適正な生息数まで減らすため、捕獲拡大すすめられてきました。しかしながら、捕獲したシカの大部分が捕獲場所の山中に埋められていることなどから、環境的にも社会的にも、その有効活用が求められています。

 

このため昨年度、兵庫県の主催により「シカ肉等利用促進検討会」が3回にわたり開催されました本日もお集まりいただいているシカに関わる多方面の皆様方から、貴重なご意見をいただき、利用促進のためには、シカに関わる関係者のネットワーク化を図る必要があるという結論に至ったところでございます。

 

ネットワークでは、食肉用としては、高機能性を重視して、イメージアップを図りつつ、利活用の現状について消費者の理解を促し、食肉用以外の肉や皮などについても、「まるごと1頭」を目指して、捕獲したシカの命をできる限り無駄 にしないよう、有効活用の輪を広げていくことが重要であると考えています。

 

それがひいては、人とシカが共存できる生態系を創出し、地域資源としてシカの新たな 活用が地域活性に結びつき、さらには、地域環境の保全にも寄与するものであると考えています。

 

本日の設立総会を迎えるまで、3月5日に準備会、先月4月21日に設立準備協議会と、こころざし をお持ちの 方々で 議論を 重ねてまいり、本日の設立総会を迎えることとなりました。 後ほど、議事においてご審議いただく「設立趣意書(案)」のなかに、わたくしたちの思いを集約しております。

 

兵庫のシカに関わる方々の英知と情熱を結集し、このネットワークに積極的にご参画いただくことを期待するとともに、本日が記念すべきスタートの日となりますことを祈念して、簡単ですが、開会のご挨拶といたします。